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サーモスタットとは?故障から学ぶ原理

ダム水
サーモスタットとは、エンジン冷却水(LLC)の流れ(水路)をバルブの開閉により自動制御して、冷却水温を適温に保つよう調整するバルブ装置のことです。

通称「サーモ」
ローテンプサーモスタット エンジンの熱対策に
 

冷却水が低温(エンジンが冷えている)状態ではラジエーターへの水路を閉じ冷却水温が上昇するまで暖気を促進します。
その後温度上昇するとラジエーターへの水路を開き冷却水を循環させて水温冷却を促進させます。
 

サーモスタットのバルブは、約「80~85℃」で開き始め、全開に開くのは一般的に「95℃」とされています。
 

サーモスタットの故障とオーバーヒートの原理

オーバーヒート
サーモスタットの故障の多くは「固着」といって、動作不良を起こします。

バルブの開閉ができず「オーバーヒート(過熱)」もしくは「オーバークール(過冷却)」となります。
 

▼開いたまま故障したサーモスタット

エンジンがオーバークールとなり、なかなか冷却水温が上がらず暖房が使えません。

爆発・燃焼の熱を冷却水が吸収することでエンジンの温度上昇を防ぐことができますが、温められた冷却水はラジエーターへの水路が常に開いていることから外気によって冷やされ、エンジンが温まらずオーバークールとなります。

通常より水温計の上がるスピードが遅くなるなどの症状があるので一般の方でも気づきやすく、仮に気づかなくてもエンジンが壊れるような大きな故障になることはありません。

(オーバークールが原因で燃費が悪くなります)

アクセルを踏み込む必要のない下り坂を走行中に水温計が下がるなどすると、サーモスタットが開いたまま固着している可能性が高くなります。

 

▼閉じたまま故障したサーモスタット

エンジンがオーバーヒートとなり、最悪の場合エンジンが動かなくなります。

エンジンの熱を吸収する冷却水ですが、ラジエーターで冷却しなければ冷却水自体の放熱が間に合いません。
サーモスタットがラジエーターへの水路を閉じたまま固着しているので冷却水の放熱ができず、エンジンの温度を下げることができずオーバーヒートしてしまいます。

水温計が通常の位置(ニュートラル)より上昇、もしくは赤ランプが点灯しオーバーヒートの危険をドライバーに知らせます。
メーターの確認を怠らなければ気づきますが、多くの方は気付かずエンジンをオーバーヒートさせてしまいます。
 

サーモスタットが開いた状態、閉じた状態どちらで固着するかは(動作不良を起こすかは)、ドライバーの運次第です。
 

サーモスタットの構造と原理

サーモスタットは自動で水路(バルブ)を開閉しますが、様々な温度検知の方法があります。

・バイメタルや形状記憶合金による機械式検知
・ワックス粒の膨張
・サーミスタによる電気式検知
・熱電対による電気式検知
(wikipediaより)
 

▼制御位置の違い
サーモスタットの開弁温度は取り付け位置によって異なり、「入口制御式」と「出口制御式」があります。
 

▼ジグルバルブ
冷却水交換後のエア抜きや、冷却水通路中に残ったエアーを抜くためのエア抜き孔です。
交換時には必ずジグルバルブが上に来るように取り付けます。
 

▼ローテンプサーモスタット
純正品より開閉温度が低く、冷却効率のアップを狙ったサーモスタットです。
ローテンプサーモスタット エンジンの熱対策に
ローテンプサーモスタット エンジンの熱対策およびサーキットチューニングに有効です。
 

サーモスタットの交換時期

サーモスタットは消耗品でないことから定期的に交換する人もおらず、「故障修理」が一般的です。
また、交換までのスパンが長いため、「サーモスタットが故障した」なんて話を一般の方が聞くことはありません。

ただ、「故障修理」=「オーバーヒート」となることが多く、エンジンオーバーホールなどの修理代はかなり高額です。

簡単に修理代が10万円を超えます。
 

そこでサーモスタットの定期的な交換が必要となってくるのですが、こればかりは運もあるため、安心できる明確な数値等はありません。

そのため「10年10万キロ」、タイミングベルトと一緒にサーモスタットの交換を推奨いたします。
(近年タイミングチェーンが採用されており、タイミングベルトがありません)

また、同時にウォーターポンプの交換を行えば、ほとんどの冷却水が一度抜けるので、水まわりが新しくなったと思えます。
 

整備工賃は「4000円~8000円」程度ですが、オーバーヒートの修理費は「10万円」を超えますので、「10年10万キロ」定期的な交換を忘れないようお願いいたします。

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